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スクラッチ【洗車キズ】のメカニズムと消し方

スクラッチ(洗車キズ)を徹底検証 ダメージを受ける原因・メカニズムと修復方法を知る

塗装上ではこうなっています

夜、ライトでで照らされたり、太陽が燦々と降り注ぐ下でギラギラ見えるスクラッチ。
車のボディはこのスクラッチが少ないほど、光沢が高く反射率が高く、映り込みが綺麗に見えます。

太陽の周りに丸くキズが見えていると思います。 WAXを掛けるときスポンジを円状に動かして行くとこういうキズが入るのだ、と、見え方から思いがちになりますがが、実はたいていのキズは直線なのです。 太陽の周りや、明かりで照らされた周りが際立って見えるためこういう見え方になります。
また、キズは塗装表面で乱反射して目立つため、その数が多いほど光沢も低くなります。 キズが少ないと乱反射が少ないため、光沢・反射ともにより鏡面に近くなり、綺麗に見えるようになります。 塗装を鏡面にする、磨き作業とはキズを消す事です。
カーケアショップやコーティング施工店で行う鏡面加工とは、すなわちスクラッチ除去作業と言っても良いでしょう。
キズは、塗装の表面が切れた状態になっていますので、光が乱反射され色的に言うと白く見えます。 上のイメージ図で言うと谷の部分が切れた箇所、上の左の写真ではキズが白く乱反射しているのがよくわかると思います。 色のコントラストの関係で、色が濃い車ほど傷が目立つのはそのためで、逆に言うと色の淡い車はどちらかというとあまりキズは目立ちません。
後、クリアがあるのとないのとでも見え方が違います。 例えば黒の塗料に直接キズが入って乱反射する場合はより目立ち、クリア層にキズが入って乱反射する場合は、透明であるクリアにキズが入り、その下に黒の層がある形になるので、多少見え方が変わってくるのです。

原因は粒子状の汚れにあり!

夜、ライトでで照らされたり、太陽が燦々と降り注ぐ下でギラギラ見えるスクラッチ。
スクラッチの原因は主に、洗車の際にスポンジや拭き上げるクロスで粒子状の汚れを引っ張ってしまったり、洗車ブラシや洗車機のブラシ等の塗装より硬い物で擦ったりして、塗装の表面に付けてしまう細い線状のキズです。 大抵の場合、「あっ、キズが入った」と瞬時に認識することはほとんどなく、気付かぬ間に蓄積させていくという場合がほとんどで、一度付けてしまうと磨いて消すまで元には戻りません。 また、塗装表面は想像以上に弾力があり柔らかいものです。 上記の場合以外にも当然ですが、その塗装よりも硬いもので擦ると表面にキズが付きます。
粒子状の汚れ=硬い小さな小石、何かしらの小さな硬い物、と認識して頂ければ良いかと思います。 洗車を行うスポンジから拭き上げるクロス、またWAXやコーティングを掛ける際のスポンジやクロスに粒子状の汚れが付着しているとスクラッチは入ってしまいます。 また、それだけではなく洗車に使用するバケツの底にもこれらが溜まっていることさえあります。
スクラッチが付いてしまう原因は実際単純なので、汚れに気を遣えば極力減らすことは可能になります。 また、よくあるパターンとして、ごく普通のタオル等を水を拭き上げる際に使用したりしているとスクラッチは入ります。 洗車の際には、出来るだけ柔らかい物で、尚且つ吸水性の良いクロスを使用するのが良いと思います。

スクラッチを修復するには

【埋めるか磨くか、両方か】
修復の方法として、大まかに分けてキズを磨いて消してしまうか、キズを埋めてしまうという2通りの方法があります。
プロがスクラッチ除去作業を行う場合は、通常はほぼ前者の磨いての研磨作業を行っています。 埋めてしまう方式を取ってしまうと、上からボディコーティングを施工する際に密着度などの弊害が出たり、後ほど元通りになってしまうため、研磨作業を行う場合がほとんどです。 また、キズを埋めると言われる液剤を使用したり試したりした経験もありますが、あまり期待通りに埋まってくれる液剤はないようです。
ただ研磨作業になると、機械で作業するのが通常で、手作業にて完全にキズを磨いてしまうというのはやや難しいかと思います。
若干埋める作用もありつつ磨けるポリッシングリキッドが存在しますので、磨く・埋める両方の利点を持ったポリッシングリキッドを使用するのが簡単かつ最適ではないでしょうか。

今後の対策を考える

【洗車方法・洗車用品を考える】
洗車方法や洗車用品を正しくすれば、0にならないまでも スクラッチは最小限に抑えられます。

ボディ面に乗った粒子状の汚れをしっかり水の圧で飛ばしてから洗車にかかる。
(泥や埃が残ったままで、スポンジやクロスを走らせない)

下から上へ水は落ちないので、上から下へ。
(埃が混じった水の上を擦らない)

スポンジで洗車する際は、極力擦らない方が良いのでしっかり泡立てた洗車用洗剤で泡を掃くように洗車する。
(あまり強く押さえ過ぎない)

下回りの洗車は最後に回し、基本上面から洗車を行う。
(下回りは特に汚れているものなので、洗うのは最後にしましょう。また、下回り用のスポンジやクロスとして、専用の物を用意するのも良いでしょう)

風のない所で拭きあげを行う。
(埃や砂利は風に乗ってきます。極力屋根のある風のない場所で行うのが良いかと思います)

クロス類は柔らかい物を使用し、必ず清潔な物を使用する。
(クロス類も一つ間違えれば、綺麗にするはずが逆効果になります。ごく普通のタオル等の使用を避け、汚れているものは使用しないようにしましょう)

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代表的なものはドアのアウターハンドル部に付く爪の痕。車は知らぬ間にちょっと擦ったようなキズが蓄積している物です。 写真はドアアウターハンドルの拡大写真ですが、白い車という事もあり爪の痕がよく見えます。キズが付いた当初から黒いスジになるわけではなく、時間が経過すると汚れや水垢が引っかかり、溜まってしまいこういう見え方になります。逆に黒い塗装のお車だと、白っぽい線状のキズに見えます。キズが付いた際に、乱暴な言い方をすると傷口がささくれたような状態になり、黒い塗装の場合には白っぽく見えます。白い塗装の場合は、キズの状態ではそんなに目立ちませんが、汚れてくると写真のように浮き出てきます。爪が当たりがちなアウターハンドル部分のみならず、車をぐるり見て回ると大抵あちこちに付いているもので、記憶のない何かしらで擦ったようなキズが入っていて頭を抱えることもあるでしょう。ただ、塗装が完全に削られていない場合(鉄板や下塗りまで出てない)はほとんど目立たなくする事は割と簡単に出来ます。少なくとも写真のような程度ならば、ほぼ黒いスジは見えなくしてしまえるでしょう。また、イメージ図にありますように、軽い接触等で相手側の色が付いたり、擦った痕が付く事があると思います。 この場合も塗装が完全に削られてさえなければ、ある程度除去できます。

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洗車して汚れを落としたはずなのにザラザラする鉄粉。白系の塗装に付くと茶色い粒が見えるほどになる場合もあります。 上の左の画像はボディ面にびっしり付着した鉄粉を、鉄粉除去剤にて除去しているう様子です。鉄粉が除去剤に反応して紫色に溶解しているのが分かります。 右のイラストが鉄粉付着のイメージ図となります。洗車して汚れを落としたはずなのにザラザラする鉄粉。  白系の塗装に付くと粒が茶色のため、目視で茶色い点が見えるほどになる場合もあります。鉄粉が塗装に刺さった状態というのは、酸化鉄が塗装表面にくい込んだ状態の事を指します。 その刺さり具合は、状態によって様々で、表面にこびり付いただけの状態から、深くまでくい込んだ状態までバラバラです。イメージ図の右の方の酸化していない鉄粉の場合は、上に乗っているだけなので引っ付くことはないのですが、酸化してくると(錆びてくると)引っ付いたりくい込んだりします。 初めは小さな鉄の粉がボディ面に乗っただけの状態ですが、それが時間の経過とともに錆びてくい込むのが鉄粉付着のメカニズムです。 その付着するメカニズム上、錆びるまでの時間は必要なので、上を向いている面(ボンネット・屋根・トランク等)よりは、車両のサイド面(ドアやフェンダー辺り)や下廻りにはどちらかというと付きにくい傾向にあります。 サイド面や下廻りは錆びる前の鉄の粉が滞在しにくく、逆に上を向いている面は鉄の粉がその場に留まりやすいのでこういう傾向になります。鉄粉が刺さる、とよく言いますが、厳密に言うと空中にある鋭利な鉄粉が直接ボディに刺さるのではなく、ボディに粉の状態で乗った後、錆びて引っ付くという事になります。付着してしまうと、自然に取れることはほとんどなく、撤去作業が必要になります。また、どんなコーティングを施工していても鉄粉は一番上に付着するものなので、コーティング施工の有無に限らず付着します。

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