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【鳥糞固着】のメカニズムと取り方

鳥糞被害を徹底検証 ダメージを受ける原因・メカニズムと修復方法を知る

塗装上ではこうなっています

気が付くとなぜか目立つところにわざわざ落とされていることが多い鳥の糞。
糞といって舐めてかかると重大な被害が及びます。
鳥の糞にやられると、結構なスピードで塗装を侵食してしまいます。

まだ柔らかい早い段階で取ったのに痕になってしまった経験もあり、ボディに付着する可能性の高いものの中で一番塗装を侵す成分が強いのではないかと思います。 また、鳥糞に侵され続けると、塗装が割れたり膨らんだり、ひどい時には剥がれる事もあるようです。
糞の成分自体は季節や鳥によって違ったりするみたいですが、一般的には主成分は、尿酸 たんぱく質・ナトリウム・カルシウム・アンモニア・等と言われています。

原因は強い成分!

鳥糞の付着原因の大半は、その駐車・停車場所によるところが大きいです。
一番被害に合うのは、電線の下やマンション等の壁際等の鳥が止まっていられる所です。  鳥は飛びながらも糞はするようですが、圧倒的に止まっていられる所が危険です。
常に鳥糞の事を考えながら車を止める場所を決めるわけにはいかない場合が多いと思いますが、可能な限りは鳥が集まっているような電線や壁際を避ける方が無難かもしれません。
また、季節や鳥の種類により差があるみたいですが、塗装を浸食する酸イオン等の成分がかなり強力ですので、出来るだけ早めに除去を行うのが良いかと思います。

鳥糞被害を除去するには

【柔らかくして除去】
鳥糞の除去方法としては、虫の死骸の除去とほぼ同様で、固い状態の物をガリガリ剥がすのではなく、基本的に柔らかくして除去するのがセオリーです。
インセクトリムーバー等の液剤で鳥糞を柔らかくして取る方法や、簡単な方法では、テッシュ等を上から掛けて水をかけ、鳥糞を柔らかくしてから取る方法もありますが、上面でないと作業しづらいのと、水ではなかなか浸透しにくいという場合もありますので、専用の液剤の方が作業も短時間で済みます。
鳥糞の痕にはほとんどの場合、塗装にまでダメージを受けている場合が多いので、ポリッシングリキッドでボディ面を軽く磨いてあげればよりよいでしょう。

(インセクトリムーバーの使用方法)

※この動画は無音です。

今後の対策を考える

【早期発見で早期除去を】
塗装を浸食する成分が強いので、付着したら出来るだけ早めに取ってあげた方が良いでしょう。
固くこびり付いてしまった場合には無理して除去せずに、柔らかくしてから取った方が良いかと思います。
また、コーティングの保護膜も一緒に侵される場合がほとんどなので、保護膜を過信せずに対処する事が大切です。

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ホイール表面だけに付く汚れ、表面の粉上のブレーキダストは通常の洗車でも取れますが、焼きついてこびり付いてしまったブレーキダストは強い洗剤でも落とせない汚れになります。ブレーキダストはその名の通りブレーキパッドのダスト等がホイールにこびり付いた汚れの総称です。 粉上の物が表面に付くぐらいなら、簡単に洗車時に落とせるものなのですが、一度焼き付きのようにしてしまうとなかなか取れません。ブレーキダストには、単にブレーキパッドの粉だけでなくディスクの摩擦で出た粉等も含まれ、ホイールはかなり高温にさらされますので、ボディほどやさしい状態では付着してくれません。 完全に焼きついたような物が付着していたり、錆びた物が付着していたり、油系の物が付着していたりと、実に様々な物質が付着しています。色々な混合した汚れが付着していますので、色々な液剤を使い分ける必要があったりしますが、大抵どんなブレーキダストも一気に落とせるような液剤も存在はします。 ただ、ブレーキダストを完全除去出来る液剤はかなり強く、プロでも取扱いに熟練を要するものが多いので、一般的には極力悪化する前に除去する方向でカーケアを行うのが良いかと思います。また、ホイールにも様々な素材があります。 削り出しのホイールから塗装のされているホイール、メッキのホイールまで多種多様です。 素材に合わせた液剤や除去方法を選ばないととんでもない失敗を起こす可能性がありますので注意が必要です。ホイールは高価な物の割に過酷な環境にあるパーツですので、極力安全な方法で早目に除去する事をおすすめします。