トップ > プロが教えるカーケア道場 > 汚れのメカニズムと落とし方 > チッピング【飛び石】のメカニズムと対策

チッピング【飛び石】のメカニズムと対策

チッピング(飛び石)を徹底検証 ダメージを受ける原因・メカニズムと修復方法を知る

塗装上ではこうなっています

高速走行のみならず、一般道路を走っていても容赦なく飛んでくる飛び石の弾丸!
小さくてもその威力はフロントガラス表面をも欠損させます。

飛び石のダメージは、主にのバンパーやボンネットの前廻りや、サイドステップあたりの下廻りによく見られます。
上の左側の写真真ん中あたりの凹みが飛び石のダメージのある部分ですが、この写真では塗装の欠けまではなく、どちらかというと陥没してるような飛び石ダメージになっています。 通常よく見られるのは右側のイラストのパターンで、飛び石が飛んできて、塗装面と下塗り部分もろとも欠損させていくパターンです。 イラストのようになると、欠損した部分の塗装がない状態になり、鉄板が見える状況になります。 また、鉄板まで行かずとも下塗りが見える状態になっていることも多く、非常によく目立ちます。 飛び石は黒い車の方が、下地や鉄板が白っぽく見えるようになるために非常に目立ちます。
車が汚れていたり、スクラッチが入っていたりすると割とぼやけて分かりにくいのですが、ボディ面を綺麗にすればするほど浮いて出てきたように見え、逆に目立ってしまう場合もあります。 磨きやコーティングに車を預けて戻ってきたら、やたら目立つようになった、といったケースは大抵これで、もともとあったものが増えたのではなく、コントラストがはっきりするようになったために目立つようになったというケースです。

原因は小石の弾丸!

原因としては、その名の通り飛んできた石。 時には石ではなくほかの物体だったりもしますが、飛び石のダメージは、主にのバンパーやボンネットの前廻りや、再度ステップあたりの下廻りによく見られます。 その、石や何かしらの物体で塗装膜が欠損した状態の事をチッピング(飛び石)と言います。
大抵のパターンは走行していて、前を走っている車から小石を跳ね上げられたものが接触というパターンです。 高速道路走行の多い車ほど、数多く付いているのを見かけます。
大きさ的には小さなものが多く、2、3mm程度のものが多いのではないでしょうか。 
また、気付かぬ間に付いているもので、洗車の際等に何かついているな、とよく見ると塗装が欠損していた、という事も多いかと思います。

今後の対策、防御方法を考える

【早期発見、早期処置、防止対策を】
走行中に付くため、完全防御はまず難しいかも知れません。  擦り傷同様、ボディコーティング剤でもこれらを防ぐのは難しいので、ペイントプロテクションフィルム(塗装面保護フィルム)等を施工して物理的に防御する。
対策、防御はフィルムで物理的保護するほか手はないかもしれませんが、付いてしまった場合は、早目に発見し錆を抑える措置を取るのが一番有効な手段かもしれません。

プロテクションフィルム施工参考ページ
http://www.evergrace-ca.com/sidemenu/protect/

合わせて読みたい

【鳥糞固着】のメカニズムと取り方

【鳥糞固着】のメカニズムと取り方

鳥糞被害を徹底検証 ダメージを受ける原因・メカニズムと修復方法を知る

気が付くとなぜか目立つところにわざわざ落とされていることが多い鳥の糞。糞といって舐めてかかると重大な被害が及びます。鳥の糞にやられると、結構なスピードで塗装を侵食してしまいます。まだ柔らかい早い段階で取ったのに痕になってしまった経験もあり、ボディに付着する可能性の高いものの中で一番塗装を侵す成分が強いのではないかと思います。 また、鳥糞に侵され続けると、塗装が割れたり膨らんだり、ひどい時には剥がれる事もあるようです。糞の成分自体は季節や鳥によって違ったりするみたいですが、一般的には主成分は、尿酸 たんぱく質・ナトリウム・カルシウム・アンモニア・等と言われています。

【水垢付着】のメカニズムと落とし方

【水垢付着】のメカニズムと落とし方

水垢被害を徹底検証 ダメージを受ける原因・メカニズムと修復方法を知る

白い車に特に目立つ黒いスジ。実はその原因のほとんどは、気付かぬ間にわざわざ付けているのはご存知でしょうか?一般的に車に付着する水垢と呼ばれるものは、塗装面に塗布されたWAXや油分が熱によって溶けて汚れを吸収してしまった物や、ドア廻りや、ミラーの付け根などからグリース等がしみだしボディにこびり付いたものです。 つまり、水垢とは水の汚れ・垢ではなく、汚れた油とワックスが黒くボディ面にこびり付いたものの事(油膜汚れ)を指します。WAXやコーティングにも色々な種類の素材を使用して製造されていて、塗装への密着状態は千差万別なのですが、ごく一般的なWAXやコーティングとしてご説明致します。 WAXやコーティング剤は、通常塗装面に施工されると半液体状で塗装に付着して艶と撥水性を保持しています。いわゆる油膜のような形で保護膜を形成し、その効果を保持しています。その液剤により差はありますが、大体半月くらいで、液剤を形成している溶剤分が蒸発します。 その後に残った成分は、WAXやコーティング剤本来の機能を果たすことが出来ずに、大気中の汚れや排ガスなどの汚染物質が吸着し、やがて雨が降った時にそれらが流れ出し、塗装にこびり付いてしまいます。これが水垢の主な発生過程と言えます。

【ピッチ・タール】のメカニズムと落とし方

【ピッチ・タール】のメカニズムと落とし方

ピッチ・タール被害を徹底検証 ダメージを受ける原因・メカニズムと修復方法を知る

アスファルトの破片等がくっ付いてしまったピッチ・タール。爪で除去を試みたりすると、伸びて余計に目立ってしまうこともあります。ピッチ・タールは、主に車輌の下の方に付着し、白い塗装の車に付着するとこげ茶色の点々が無数に目視できます。鉄粉と色がよく似ているので、小さなものは肉眼では大きめの鉄粉と見分けにくいですが、付着するメカニズムや付着している状態が鉄粉とは全く異なります。 鉄粉がボディの上面中心に付着するのに対して、ピッチ・タールは下廻りに付着します。 タイヤで跳ね上げられた物質が付着しますので、基本的には上面にはほとんどないと言っても良いでしょう。 また付着している状態も鉄粉とは全く異なり、鉄粉が鉄の粉が酸化して塗装に食い込んでいるのに対して、ピッチ・タールはボディ面にガッチリ引っ付いているような付着をしています。 イメージで言えば、固い小さなガムがベチョっと引っ付いているような感じです。塗装に食い込んでしまっている分けではないので、鉄粉とは違いピッチ・タールそのものを溶かしてあげれば綺麗さっぱり取れるものがほとんどです。ただ、稀に茶色い染みを残す場合もあります。 一度染みが付いてしまうと少々の研磨でも取れないことが多々ありますので、特に白系のお車ならば早目に除去してあげる方が良いでしょう。